モンゴル→中国を快適移動!豪華な国際列車に乗ってみる【024/K24列車】

目次

024/K24列車について

024/K24列車はモンゴルのウランバートルから中国の北京を結ぶ唯一の国際列車で、週1本のみ(木曜発)運転しています。反対の北京→ウランバートルはK23/023列車という列車番号で、こちらは火曜日発の週1本のみの運転です。どちらの列車も北京~ウランバートルの所要時間は31~32時間となっています。コロナ前は週2往復、さらにロシアのモスクワまで直通する列車も別にありましたが、現在北京から出ている国際列車はこのウランバートル行きの列車と平壌行きの列車のみとなっています。

列車編成

〇024列車(ウランバートル→ザミンウード)

01234691011
座席車食堂車硬臥車軟臥車硬臥車高級
軟臥車
高級
軟臥車
硬臥車硬臥車硬臥車荷物車電源車

※0号車、食堂車のみモンゴル客車、それ以外は中国鉄路25G客車

〇024/K24列車(ザミンウード→二連)

1234691011
硬臥車軟臥車硬臥車高級
軟臥車
高級
軟臥車
硬臥車硬臥車硬臥車荷物車電源車

〇K24列車(二連→北京)

123加2加12加104691011
硬臥車軟臥車硬臥車硬臥車硬臥車硬臥車硬臥車食堂車高級
軟臥車
高級
軟臥車
硬臥車硬臥車硬臥車荷物車電源車

※列車の編成は変わる場合があります

予約方法

中国~モンゴルの国際列車は予約難易度がかなり高い列車です。まず、この列車は中国発のK23列車と、モンゴル初のK24列車で予約方法、運賃が異なります。中国→モンゴルのK23列車はネット上から予約することはできないようです。中国の旅行代理店経由で予約するか、現地の国際列車が予約できる窓口で予約する必要があります。一方K24列車はモンゴルの予約プラットフォームから予約可能です。予約可能なサイトはtapatripとUBTZ Tickets。tapatripはクレジットカードの決済がかなり通りにくい(恐らく3Dセキュア非対応なのでその関係?)のでなかなか難しいです。UBTZ Ticketsは3Dセキュア対応ですが、海外のアクセスを遮断しており、モンゴルのVPNを介してアクセスする必要がありますが、ごくまれにVPNなしでもアクセスできることがあります。

モンゴル発のK24列車に関しては中国鉄路とは異なり、乗車日の一か月前から予約可能なようです。

高級軟臥について

今回私が乗車したのは高級軟臥という最もランクが高い寝台になります。2人部屋で、1人で予約すると相部屋になる可能性がありますが、1人でも2人分の運賃を支払えば貸切することもできるようです。今回は予約状況を見るに相部屋にはならないだろうと思ったので貸切にはしませんでしたが、結果的には始発から終点まで相部屋になることはありませんでした。乗車率が高くなる夏場は相部屋になる可能性が高そうです。

高級軟臥は1車両(新幹線とほぼ同じ25m車体)に6室しかない、超豪華と言って良い個室です。個室内には二段ベッドとソファがあり、それぞれの個室に洗面台、トイレ、シャワーが付いています。基本的になんでも部屋内で完結するのでかなり便利です。また、隣の部屋とはどちらにも洗面室が間にあるので隣室の音も気になりにくい設計になっています。ただし、タオルや歯ブラシといったアメニティは一切用意されていないので、その点だけ注意が必要です。

グルメ

この列車はグルメも1つの魅力です。というのはモンゴル区間、中国区間でそれぞれ別の食堂車が連結されるため、1つの列車で全く異なる2つのグルメが楽しめます。

1枚目のモンゴル区間の食堂車は前から2両目に連結されていました。メニューはかなり豊富だったと思います。注文したのは牛肉を焼いたものと、ライスとかです。これがだいたい26000トゥルグルク(約1200円)くらいでした。これが絶品で、本当に美味しかったんですよね。モンゴル全般に言えることですが、味覚が日本人と近いのか、食べるものはどれも美味しかったです。

2枚目の中国区間の食堂車は4号車の隣に連結。同じくメニューはかなり充実していました。こちらは野菜と肉の炒め物を食べました。こちらも非常に美味しく、かなり大満足でした。

ただ乗客は食堂車で食べていた客は多くなく、多くはあらかじめカップ麺などを用意して車内で食べていたようです。

乗車記

始発駅はウランバートル駅。いかにもソ連っぽい豪華な駅舎です。中国の駅とは全く異なりセキュリティは緩め。この駅舎に待合室はあっても改札はありません。乗客は駅舎横の通路からでもホームに入ることができます。

列車は一番手前のホームに停車していました。機関車は2TE116UM。基本設計はソ連時代ですが製造は20年も経っていません。ウクライナ製です。本来は重連で使用されることがほとんどですが、この日は単機でした。

ウランバートルは午前7時18分発。中国とは異なり荷物検査はなく、乗客はドア前にいる乗務員に乗車券を見せて乗車します。乗車券はインターネットから予約した場合、スマホでQRコードを表示して見せればOKのようです。

列車は定刻通りウランバートル駅を出発すると、約20分ほどでモンゴルで最も有名な撮影ポイント、ホンホルを通過します。ここはキツイ勾配をパスするために、Ωのような形状に線路が敷かれています。

この場所を過ぎれば、そこから先はひたすら10時間ほど、道路すらほとんど見えないような草原(時期によっては砂漠)を走ります。

ウランバートル駅から4時間弱、最初の停車駅であるチョイル駅で17分の停車。車内ではタバコが吸えないので、多くの乗客は煙草を吸ったり、気分転換のために外に出てきます。途中で乗降する乗客はほとんどおらず、実質的には開放休憩みたいなもんです。

12時くらいになったら食堂車でお昼ご飯です。食堂車は冷房がなく、開いた窓から草原の風が入っていきます。料理は牛肉?の焼いたものとライスでした。これが本当に美味しい。私は人生初の食堂車になりましたが、本当に美味しくて感動しました。モンゴルのご飯は本当に美味しいですね。

車内には熱湯が出てくる給湯器もあります。なのでご飯を安く済ませたい場合、あらかじめカップ麺を買っておけば車内でお湯を調達することが可能です。

列車は道路もないような、地平線まで広がる草原(時期によっては砂漠)の中を何時間も走ります。電波もとぎれとぎれになります。たまに沿線に馬やラクダなどの野生動物を見ることもできます。

チョイルからさらに3時間半、2つ目の停車駅であるサインシャンド駅に到着。ここでは列車に給水などを行うため、約30分停車します。ホームの前寄りには売店が2つあり、列車が通る時間に営業しています。飲み物や食べ物を調達できる貴重なポイントなので、このタイミングで買っておくことをオススメします。

モンゴルでは中国客車の国際列車を含めて石炭暖房が現役です。これは万が一草原の真ん中で電源供給ができなくなった場合においても暖房を維持するためらしいです。モンゴルの客車には冷房がありませんが中国客車の国際列車は冷房もあります。

ウランバートルから約11時間、隣のサインシャンド駅から約3時間半、ようやく中国国境の街であるザミンウード駅に到着です。これまでの緩い雰囲気とは異なり、ホームには国境警備の軍人が何人もおり、下車もできません。停車してからしばらくすると、乗務員がありとあらゆる扉を開けに来て、さらにしばらくするとモンゴルの軍人が何もないことを確認しに回ります。

この駅ではモンゴルの出国が行われます。乗客は下車せず、列車内に待機し、入国審査官が各個室を巡回して出国審査が行われます。私の場合は特に何も聞かれず出国することができました。

ザミンウードでは約1時間40分停車。すべての手続きが終わっても下車することはできず、ホームは軍人がうろうろしており物々しい雰囲気でしたが、乗客ではない地元の人?が列車の前でTikTok撮ってたり、入国審査官は子供と遊んでたりと緩いのか厳しいのかよく分からない独特の雰囲気でした。

20時35分、ザミンウード駅をゆっくりと出発。出発時にはホームにいた軍人たちが全員敬礼して列車を見送っていたのが印象的でした。(写真は自粛)

ザミンウードから約25分、本当にすぐの距離ですが、本当にゆっくりと列車は進み、国境を越えて中国側の国境駅、二連駅に到着です。

二連では中国の入国審査があり、先ほどのモンゴル出国とは異なり乗客全員がすべての荷物を持って下車します。

2026年4月現在、中国の入国カードは電子申請される方がほとんどだと思いますが、二連の入管は電子申請に対応しておらず、紙の入国カードを記入する必要がある点に注意が必要です。入国カードはザミンウード停車中に配布されました。

二連の入管は日本人に厳しいことで有名です。私も日本のパスポートを出した途端に別室にご案内されました。別室で聞かれたのは「どこへ行くの?」「何日滞在するの?」「出国の飛行機の予約を見せて」「スマホのカメラロールを見せて」などでした。決して威圧的ではなく事務的な対応で、10分程度で解放されました。

入国すると決して広いとは言えない待合室に行かされます。ここには小さな便利店が1つと、50席ほどのベンチのみ。この空間で2時間以上待たないといけないのが辛いところです。二連では広軌のモンゴルから標準軌の中国へ軌間が変わり、台車の交換が行われるため5時間停車します。かつては車両に戻って台車交換を見たりすることもできたりしていたようですが、今はできず、何なら外に出ることも許されず狭い待合室で待つことしかできません。便利店も1時間くらいで閉店してしまったので、それ以降はもう本当に真夜中に狭い場所で暇を潰すしかありませんでした。時間も時間ですし、ここがこの列車で一番つらいところです。

ようやく列車に戻ることが許されたのは午前1時前。それでも発車時間まであと1時間はあります。

二連からは国内区間のみを走る客車が連結されます。それも編成の真ん中に。台車交換のため一旦編成を全バラシするとはいえ豪快な連結です。ちなみに連結される車両は食堂車(号車なし)、0号車、加1号車、加2号車、加12号車の4両。あまりにも滅茶苦茶な号車で深夜なのに爆笑してしまいました。

さすがに疲れていたのか、列車に乗ったらすぐに爆睡して、翌朝起きたらすでに8時でした。

8時すぎの時点では大同駅の近くを走行中でした。大同駅は停車駅ではありませんが、運転停車してすぐに発車しました。

この地域は桜?が本当にたくさん咲いていてよかったです。草原を抜けて、暗闇を抜ければ桜の国、なんともドラマチックです。

11:01、最後の停車駅となる張家口駅に到着します。ここも降りる暇もなく、すぐに発車しました。

昼になったので、食堂車に向かいます。昨日のモンゴル区間とは全く異なる食堂車です。連結されている場所も異なり、4号車のすぐ隣に連結されていました。こちらもメニューが豊富で、地三鮮という中国東北地方の料理を食べましたが、これもかなり美味しかったです。

このあたりは長閑な田園地帯が広がります。日本の景色にも近いように思えます。

沙城駅を過ぎると沙豊線という路線に入りますが、ここは池があったり川を渡ったり岩山の間を走るなど、なかなか面白い景色が広がります。

北京に近づくと、今度は地下鉄のような区間も走ります。草原を延々と走っていた列車と同じ列車とは思えない車窓です。

いよいよ北京。ホームが30本以上ある北京豊台駅、主に南方面の高速鉄道のターミナルである北京南駅を通過します。これらのターミナル駅を豪快に通過するのも国際列車ですね。ここまで来れば北京の摩天楼合間を進んで行きます。

そして14時35分、終点の北京駅に到着。長い長い旅もここで終わりです。

列車が北京駅に到着してから急いで東便門(北京の超有名世界的撮影地)に行き、車庫に入るK24列車の推進回送に間に合いました。

まとめ・・・人生で一度は乗るべき列車

実は仕事を辞めまして、仕事を辞めたらこの列車に乗りたいな、と思ってついに乗ることができました。これまで国内外さまざまな列車に乗車してきましたが、間違いなく一番良かったです。豪華な部屋に美味しいご飯、最高の車窓。これ以上の列車旅がありますか?ありません。

週に1本のみで所要時間は約31時間と、乗車難易度は非常に高いですが、乗る価値は大いにあると思います。

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この記事を書いた人

趣味のサークル「進電舎」サークル主です。もともとは鉄道が好きでしたが、そこから貨物列車へ興味を持ち、今では貨物列車の同人誌を執筆しています。この他にもバス、飛行機、競馬、競艇、アマチュア無線、ガジェットなど、「広く浅く」趣味を楽しんでいます。おかげで1日が24時間ではとても足りません。

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