ラオスからタイへ!懐かしのブルートレインで行く国際列車!134列車【乗車記】

ラオスとタイを結ぶ国際列車、134列車にかつて日本の寝台特急「ブルートレイン」として運行されていた14系・24系が走っているので、乗車してきました。まさにここでしか味わえない古き良き日本の寝台特急がありました。

目次

134列車について

ラオス・ビエンチャン(カムサワート駅)から、タイ・バンコク(クルンテープ・アピワット中央駅)を走る国際列車が134列車です。逆方向のバンコク発ビエンチャン行きは133列車です。

この列車はカムサワート駅発車時は5両編成で、うち2両が空調なし車両、1両が空調付きリクライニングシート車(元14系座席車)、2両が空調付き寝台車(元国鉄14系または24系寝台車)となっています。途中のノンカイ駅からは空調無しの座席車や荷物車などが7~8両程度増結されます。

特徴としてはなんといってもかつて日本を走っていたいわゆるブルートレイン、14系や24系を連結している点。かつてはミャンマーやマレーシアなどでも活躍していましたが、現在では運用されていないようで、世界で唯一定期運用されるブルートレインとなっています。

タイ国鉄は近年、キハ40やキハ183、DD51といった国鉄車両をJRより買い取っており、国鉄好きにとっては今熱い国です。

タイ国鉄のブルートレイン車両について

まず、日本におけるブルートレインの車両は20系、14系、24系の3形式が存在していました。このうち20系はかなり昔に引退しており、海外を含めても動態保存されている車両は存在しないと思われます。14系と24系は昭和40年代~昭和50年代に製造された車両で、こちらは2010年代まで日本で運用されていたので馴染みのある方も多いでしょう。14系は客車の床下に発電機を搭載しており、主に途中駅での分割併合を行う列車向けで、24系は客車と別に電源車を連結し、途中で増解結のない列車向けに製造された車両です。個室化された車両などは多種多様な種類がありますが、開放B寝台車両は基本的にほぼ同じ設計となっています。

現在、タイ国鉄では14系、24系ともに運用されています。14系は2004年と2008年の2回にわたって譲渡されています。2004年に譲渡された車両はかつてJR西日本の宮原所属だった車両で、日本時代には主に急行「だいせん」に使用されていました。2008年に譲渡された車両はJR西日本の向日町所属だった車両で、現役時代は「彗星」「あかつき」に使用されていました。一方、24系は1998年、2005年、2008年の3度にわたって譲渡されました。このうち1998年と2005年はJR九州から、2008年はJR西日本の下関所属だった車両が譲渡されました。JR九州所属だった車両は1両しか残っていないようで、この車両はかつて「なは」に使用されていた車両です。JR西日本所属だった車両はかつて下関発着だった「あさかぜ」(1994年以前は2・3号)に使用されていました。

これ以外にも14系座席車も連結されています。こちらは元JR西日本の岡山配置だった車両で、座席のモケットは変わっているものの簡易リクライニングの座席は健在です。ちなみに2016年にJR北海道から「はまなす」用の座席車を8両譲渡されていますが、このうち5両は「ロイヤルブロッサム」という観光列車に改造されて運用されています。

現在は寝台車が合計で10両~20両が稼働しているようですが、このうち133列車・134列車に使用されるのは元向日町のスハネフ14/15と、元下関の24系のうち、オハネフ25-300番台がメインのようです。スハネフ15はもちろん、オハネフ25-300はタイに来てから発電機の設置工事を受けており、基本的には2両ともエンジン付きの車両が連結されるようです。他の車両は臨時・団体列車用になっているようです。

車内

寝台です。モケットが変わっていること以外はほぼ日本時代と変わっていません。

通路です。やはり床の色が変わっていますが、通路側のジャンプシートなども健在です。

テーブルの栓抜きも健在です。また、小テーブルもあります。上段に上がるハシゴもちゃんと動きます。

日本時代になかった設備としてコンセントが1人1口あります。写真は下段ですが上段にもあります。コンセントの規格は日本と同じなので電圧さえ問題なければ日本の充電器なども使用可能です。ちなみにタイの電圧は220Vです。

トイレです。日本時代は和式だけだったと思いますがちゃんと洋式になってました。そしてタイならではの設備としてシャワーもありますね。

洗面台です。かつては温水も出たように記憶していますが今は水しか出ないようです。あと鏡もあった気がします。

14系座席車です。座席の色は変わっているものの、国鉄時代からある簡易リクライニングの座席は健在です。はまなすの自由席を思い出しました。タイでは貴重な空調付き座席車です。

乗車記

始発駅のビエンチャンのカムサワート駅です。一応バスもあるようですが時刻が読めなかったのでタクシーで行きました。ラオスではほとんどの場所でクレジットカードが使えませんが、タクシーのみは配車アプリ(LOCA)でクレカ決済できるので楽です。タクシーの料金は日本よりはだいぶ安いですが、他の物価を考えるとやや高く感じます。中老鉄路(中国ラオス鉄道)の万象(ビエンチャン)駅とは全く違う場所にあるので注意が必要です。

万象駅は完全に中国鉄路の駅みたいな見た目ですが、カムサワート駅は日本(JICA)の援助により建てられたので若干日本の駅にようなエッセンスを感じます。駅にラオスの出入国審査場があり、ここを通過しないとホームに入れません。ラオスは入国のみならず出国する場合でもカードへの記入が必須なので、遅くとも30~40分前には駅に到着していた方が良さそうです。ちなみに私の場合、10000キープの賄賂?税金?を要求されましたが大人しく支払いました(笑)。

18時前に列車が入線。この国際列車の車両は、朝にカムサワート駅に着いた後そのまま普通列車でノンカイ駅まで行き、再び夕方にカムサワート駅に戻ってきます。立派な駅ですが現在はこの2往復しか運行されていません。

列車が到着してから10分くらいして、駅員が乗客に乗るように言ってきました。

列車はだいたい50%くらいの乗車率でカムサワート駅を出発。

カムサワート駅から1駅、ターナレーン駅を通過。ここにはかつてJR北海道を走っていたDD51 1143がいました。

ターナレーン駅を通過してすぐ、タイとラオスの国境の川に架かる友好橋を渡りタイに入りました。

18:55、タイ側の国境駅であるノンカイ駅に到着。列車はこの駅で約1時間10分ほど停車します。駅に到着したら全員がすべての荷物を持って列車を降ります。進行方向前寄りに歩くとタイの入国審査場があります。わずか1時間ほどで100人近い乗客を通す必要があるので結構早いです。一応事前にタイのオンライン入国カードの申請はしておきましたが、申請が必要だったかどうかは分かりません。紙の入国カードはなさそうでした。私は特に何か質問されることもなく通過できました。

反対側のホームにはノンカイ発クルンテープ行きの26列車が停車中。車両は中国製の新型車両です。こちらの列車もいずれは乗ってみたいものです。この列車は134列車よりもかなり速く、終点には134列車よりも2時間早い5:30に到着します。

ノンカイ駅での停車中に前側に8両ほど車両を増結します。この車両は荷物車のようです。これ以外に乗務員休憩用?の車両を機関車直後に、それ以外は非空調の座席車を増結していました。

機関車もノンカイ駅で交代し、旧型のALS型から最新型の中国製ディーゼル機関車のQSY型が牽引します。

発車15分前くらいになるとようやく列車に乗れるようになりました。この間に寝台車はリネン類がセットされました。

ノンカイ駅を出発。ここから先はタイの旅が本格的に始まります。

最高速度は90km/hか100km/h程度のようです。日本よりもさらに軌間が狭いメーターゲージ(1000mm)ということもあり、揺れはかなり大きめです。単線非電化ですし、旅客列車も1日4~5本程度なので仕方がありません。

ノンカイ駅を出たら就寝する乗客が多かったです。ちなみに車内灯の減光は行われない模様。まあカーテンがあればそれほど問題がないといえばそうなんですが、このカーテンも結構壊れていたりして隙間から結構光が入ってくるので、気になる場合はアイマスク等を用意するなど対策した方が良さそうです。

コーンケーン駅に到着。134列車は「快速」扱いということで、小さな駅から大きな駅まで、途中の停車駅は21駅もあります。

案外よく眠れて、気付いたら朝でした。

朝起きたら窓がすごい結露してます。それもそのはず、この列車はあまりにも冷房がガンガンに効いており、車内の温度が10度とか15度とかなんです。外は普通に30度近くあるので、そりゃ結露します。タイは冷房がない車両も多いので、サービスで冷房をガンガンに効かせているのかもしれませんが、それにしても寒すぎます。車内では冬用のジャンパーでも寒いくらいに感じました。

6時すぎ、ようやく朝陽が昇ってきました。

7時すぎ、最後の途中停車駅であるドンムアン駅に到着。空港と直結した近代的な駅です。

ドンムアンから先は高架複々線という非常に新しい、日本で言うと小田急線のような区間を走ります。外側の線路はレッドラインという近郊鉄道で、10分に1本程度は各駅停車の列車が走っています。

7時30分過ぎ、ほぼ定刻で列車は終着のクルンテープ・アピワット中央駅に到着。クルンテープは長年ターミナル駅だったフアランポーン駅の代替として、2021年に開業した新しい駅です。現在では長距離列車の大半がクルンテープ駅を発着しています。

まとめ・・・ここでしか乗れない車両がある

タイ・バンコクとラオス・ビエンチャンを結ぶ133・134列車。今、かつてのブルートレインの車両に乗れる唯一の列車となっています。ブルートレイン客車も製造からすでに50年以上が経過しており、現時点で生き残っているのは奇跡と言っても過言ではありません。タイはこれ以外にもキハ40、キハ183など、他の国鉄型車両も現役で活躍しており、国鉄が好きなら確実に行って損はない国です。最後のブルートレインを求めて、タイへ行ってみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

趣味のサークル「進電舎」サークル主です。もともとは鉄道が好きでしたが、そこから貨物列車へ興味を持ち、今では貨物列車の同人誌を執筆しています。この他にもバス、飛行機、競馬、競艇、アマチュア無線、ガジェットなど、「広く浅く」趣味を楽しんでいます。おかげで1日が24時間ではとても足りません。

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